三菱 トライトン 「アイディア次第で楽しさ無限大」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

まるも 亜希子
まるも 亜希子(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

5

デザイン
5
走行性能
5
乗り心地
5
積載性
3
燃費
3
価格
4

アイディア次第で楽しさ無限大

2024.4.29

年式
2024年2月〜モデル
総評
ダカールラリーを筆頭とする過酷なモータースポーツで鍛えた4WD性能をはじめ、三菱として譲れないタフな走破性、高い堅牢性、耐久性とメンテナンスのしやすさがしっかり注がれているトライトン。道なき道を進んでいく姿が似合うピックアップトラックですが、新型トライトンはさらに、SUV並みの快適性とハンドリング性能を磨き上げ、運転のしやすさや安心感も高めてきたというところが大きなトピックとなっています。
満足している点
感心したのはステアリングフィール。油圧からラック&ピニオンに変更されて新設計となったパワーステアリングは、低速では軽く扱いやすさを重視し、速度が上がれば相応の落ち着きと手応えが感じられるように改良。タイトなカーブでも昔のようにヨイショと腕力を使うようなことは一切なく、スイスイと回せるのでモタモタしません。この巨体でも、車庫入れやUターンで何度も切り返す必要がないのは、取り回しの良さもかなえている三菱独自の4WD技術のおかげです。
不満な点
全長5.3mオーバー、全幅1.9mオーバーという大きさは、迫力のあるタフなカッコ良さを感じさせる面では必要となる要素ではあるものの、市街地ではやはり物理的に通れない道も出てくるかもしれません。駐車場にバックで停めた時も、どうしてもフロントがはみ出しているような感じになるので、慣れるまでは気を遣うことでしょう。
デザイン

5

どこから見ても商用車っぽさがなく、「愛車」と胸を張れる乗用車としての上質感がしっかりあると感じる新型トライトン。BEAST MODE(勇猛果敢)がコンセプトのエクステリアデザインは、遠くからでも堂々たる存在感があり、自信に満ちあふれる迫力に惹きつけられます。サイドビューではカーゴベッドの部分までがキャビンと遜色のない質感をキープしており、上級グレードのGSRはMITSUBISHIのロゴが刻印されたシルバープレートなどの装飾が入って、さらにカッコ良さアップです。グッドデザインアワード2023を受賞しているのも納得。
走行性能

5

新型の2.4Lディーゼルターボエンジンは、さすがにオンロード系のSUVディーゼルモデルと比べると、音も振動も大きめに室内に伝わってきますが、トラックというイメージからすればかなり静かで穏やかです。発進からアクセルペダルを軽く踏み込めばスムーズに走り出し、アイシン製のスポーツモード付き6速ATで途切れのないパワフルな加速フィールが味わえます。パジェロで培った「スーパーセレクト4WD-Ⅱ」をはじめ、ランサーエボリューションで培ったAYC(アクティブヨーコントロール)も継承しており、思い描いた通りのラインでカーブを抜けていけるのが爽快です。
乗り心地

5

乗り心地としては、ピックアップトラックというよりSUVの域を達成していると感じます。新開発のラダーフレームをはじめ、サスペンション、エンジンなどを完全刷新。とくにラダーフレームの進化が要となり、取り付けポイントの剛性を上げたサスペンションも新開発。フロントのダブルウィッシュボーンはストロークを拡大して接地性を上げ、リアのリーフスプリング式サスペンションは先代まで5枚あったリーフを3枚にし、その形状には耐久性と快適性を両立するノウハウを詰め込んだといいます。走り出した直後から、空荷のカーゴベッドが跳ねるようなヒョコヒョコとする挙動がまったくないことに驚き、いつしかカーゴベッドの存在を忘れるくらいの快適さを感じていました。後席の背もたれが直立ではなくリクライニングしており、足もとのスペースにもゆとりがあるため、ファミリーで使っても文句は出ないはずです。
積載性

3

たくさん荷物を積めるのは間違いないですが、屋根がないので雨対策、防犯対策など、ちょっと“ひと手間”が必要です。高さのある荷物を積む際にも、走行中に落下しないよう固定しなければいけないので、積載性だけは普通のSUVというよりトラック感覚です。でも、荷物を積むこと以外にもアイディア次第でいろいろ使えるのがピックアップトラックの魅力。停車中にカーゴベッドの上にテーブルを広げたり、犬を遊ばせておいたり、高いところから写真を撮るなど(?)、どう使おうか考えるのがワクワクしますね。
燃費

3

燃費を気にする人はこういうクルマには乗らないと思いますが、新開発のディーゼルエンジンは直噴化などで効率よくなっており、アイドリングストップもついているので、カタログ数値11.3km/L(WLTCモード)までは出ないにしても、一般道を走っている限り恐ろしく悪い燃費にはならないのではないかと思います。
価格

4

スタンダードのGLSは500万円切りの約498万円、上級グレードでは約540万円ということで、国産ライバルとなるトヨタ・ハイラックスよりやや高めの価格設定。ですが、三菱こだわりの4WD性能と、オンロード性能の快適性を考えると妥当という気がしています。
まるも 亜希子
まるも 亜希子
自動車ジャーナリスト
映画声優、自動車雑誌編集者を経て独立。雑誌、ラジオ、TV、トークショーなどメディア出演のほか、モータースポーツ参戦や安全運転インストラクターなども務める。2006年より日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員。YouTube「クルマ業界女子部チャンネル」、「おっさん on boad」にも出演中。
三菱 トライトン 新型・現行モデル

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